難治性ニキビ
きっと誰もが一度は悩まされた経験がある、それが難治性のニキビだと思います。
ニキビは思春期だけでなく、最近ではコロナ禍のマスクの影響もあって、20代以降の大人も悩まされ、大人のニキビはなかなか良くならないガンコな症状であることが多いです。
保険診療で処方可能なニキビの薬は多数ありますが、難治性ニキビに対しては限界があるのも事実です。
当院では、ディフェリンやベピオが合わなかった患者様にアゼライン酸外用や難治性の酒さ/脂漏性皮膚炎に対してロゼックスゲルなどをご用意。また処方薬ではなかなか完治しないガンコなニキビに、スピロノラクトンやイソトロイン内服を個々の症状や状態に合わせてご提案致します。難治性にきびにお悩みの方は一度当院にご相談くださいませ。
アゼライン酸とは
アゼライン酸は海外で約30年前から使用されています。また、穀物に含まれており、食品として摂取している成分で安全に使用可能なコスメとなります。古い角質の酸化予防や面皰の減少・にきびの改善など欧米でのざ瘡治療ガイドラインでも推奨されております。またディフェリンやベピオなどより刺激感が弱く酒さなどにも効果を示すことからもともとの保険診療で治療を断念してしまった方にもおすすめのスキンケア化粧品です。
・ニキビの原因となる毛穴のつまりに着目
・ニキビがちな肌の方のホームスキンケア
・べたつかずしっとりとした使用感
・ノンコメドジェニックテスト済み
・無香料・無着色・防腐剤フリー
スピロノラクトンとは
もともと利尿降圧剤として処方される内服薬ですが、男性ホルモンを抑える効果があります。ホルモンバランスの乱れが原因で生じているような場合には効果が期待できます。
治療は数か月~半年程度を続けることをおすすめします。また、治療終了後のリバウンドが比較的少ないといわれています。
☆こんな方におすすめ☆
・成人女性で大人にきび(*月経前など)にお悩みの方
・他のニキビ治療で効果が乏しかった方
・顔面の皮脂分泌が多い方
・中程度以上の多毛を伴う方
・顎から首にかけて炎症性のニキビがある方
・背中や胸など広範囲にニキビがある方
⚠️治療の注意点
血液検査(持病のある方)
基本的には安全なお薬ですが、持病のある方は治療開始前に一度血液検査を行い2週間後を目安に再診頂きます。
結果が問題なければ治療開始となり治療をはじめて3か月後に薬剤性腎・肝障害などがないかを確認するための血液検査を行います。
(*健康診断の結果などで代用が可能な場合もありますのでご相談ください。)
副作用
乳房痛、性器出血、生理不順、低血圧、手足や顔のむくみ、不整脈、全身倦怠感・脱力(電解質異常)・全身のかゆみ(薬疹)など
*上記症状が出現した場合はすぐに内服を中止して下さい
治療が行えない方
・腎臓病(無尿または急性腎不全)の方
・アジソン病(副腎不全)の方
・心臓病(心疾患や動脈硬化症のある方)
・タクロリムス(商品名:プログラフ)内服
・ミトタン(商品名:オペプリム)内服
・エプレレノンセララ内服中の方
・妊娠中・授乳中の方
・過去にスピロノラクトンで問題があった方
・減塩療法をされている方
・肝障害・肝腫瘍のある方
イソトロインとは
ニキビを特に繰り返している方や、長年治らず肌に凹凸がでやすいなど重度な症状の方にはイソトレチノイン(商品名;イソトロイン)が有効です。
アメリカなど海外では保険適応となっている薬剤ですが、日本では保険適応にはなっていないため、自費診療となります。
イソトロインはビタミンA誘導体で、皮脂分泌や角化異常といった根本的なところを治療する薬剤です。
治療期間としては数か月~半年程度継続することをおすすめしています。治療を終了したあともリバウンドが少なくコンディションのいい状態が続きやすいといわれています。なお、イソトレチノインは胎児奇形のリスクから妊娠を希望する方は内服できません。男性も内服中は避妊を徹底する必要があります。
⚠️治療の注意点
血液検査
治療開始前と治療をはじめて3か月後に行います。
(健康診断の結果などで代用が可能な場合もありますのでご相談ください。)
副作用
皮膚の乾燥や皮むけ、催奇形性、肝障害、高脂血症など
治療が行えない方
妊娠中の方、妊娠疑い・希望の方、授乳中の方、成長期の方、肝障害、テトラサイクリン系薬剤内服中の方(ミノマイシン、ビブラマイシン、レダマイシン、アクロマイシン等)
※内服終了後も半年間は避妊が必要です。
※内服中および内服終了半年間はレーザー施術・脱毛処置・献血ができません。